COLUMN #230 春はどこへ行くのだろうか
Topic: Column / Written by popi yanakawa /
2026/4/17

荷物の多さは心配の多さに比例している。
名前が思い出せない誰かが言っていた言葉だ。ふと自分はどうかと考えたとき、自分のかばんの重さを確かめたくなる。
気分がいい日は階段を一段飛ばしで上がってみる。
別に急いでいるわけでもないし、ただ自分の中の幼ごころに従ってやってみたくなる。
毎朝通る道に大量のゼラニウムが咲き誇る生け垣がある。
その横を通るのが好きで誰かがちゃんと手をかけているのがわかる。
先日桜が満開を迎えた。
花びらに顔を近づけたら春の匂いがしていつかの肌寒い夜に見た桜をふと思い出した。桜は散り際も美しく、風に舞い上がるのを見届けるのが好きだ。
スタバでは春の新メニューが展開されていた。
生クリームをいつもより多めにしてもらった。それだけのことなのに今日も悪くないと思える。
用意していなかったサヨナラを伝えた。
春がくるたびにこのことを思い出すのだろうかと考えた。
ふと、自分の荷物が多くなってないか気になったけれど、幸い今のところ荷物は軽いままだった。それでも春の夜はなんだか切なくなる。とりあえず今夜は大好きなあの焼酎でも飲もうかなんて。
窓の外はもう満開の葉桜だ。
季節の変化はときどきすごく容赦がない。
春はどこへ行くのだろうか
そんなことを思う、4月のことだった。
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