COLUMN #151 もっと

都内のとある飲食店が特定の国籍の方の入店を拒否したというニュースをみた。他にも性別や属性によって入店を制限、禁止している店をいくつか知っている。

契約自由の原則により、契約に関わる内容は当事者同士が自由に行うことができるので、当然店側も客を選ぶ権利をもつ（ドレスコードや、迷惑客への出禁宣告がこれに相当する）。ただし、差別を容認するためのものであってはならないことから、契約自由の原則には限界が設定されている。

例えば、自分が下記の理由で入店禁止を告げられるケースを想像してみる。

・田中姓、入店禁止

・名前に3の倍数が入ってる者、入店禁止

・176cm65kg右投右打、入店禁止

・石田靖似は、入店禁止（石田靖本人は入店可）

・大学時代、天才だと思われるために右利きのA型を左利きのAB型だとウソついてた者、入店禁止

・ハゲ薬飲んでる者、入店禁止

・餃子の酢コショウはもはや大衆化してきてるから、1周まわって酢醤油ラー油の方が通だと思っている者、入店禁止

・ピエール瀧を2日連続で見かけたことある者、入店禁止

・常連ヅラしてると思われたくないから、何十回と通ってる呑み屋でも2回目みたいな顔していく者、入店禁止

・◯◯カリーって表記してあるタイプのカレー屋で注文するとき「カリー」ってはっきり言うのもハズいし「カレー」って押し通すほどの強さもないから、どっちともとれるよう「カルー」くらいで言う者、入店禁止

・美容室では暗いヤツだともよく喋るヤツだとも思われたくないから、笑顔でハキハキとちょっとだけ喋る者、入店禁止

・出身地聞かれたとき、プライド持ってると思われたくないから「神戸」ではなく「兵庫」って答えるけど、結局「兵庫って神戸？」って聞き返されてだいたい二度手間になる者、入店禁止

・関西好きすぎる奴やと思われたくないから「マクド」とは言わんようにしてるけど、かといって「マック」とも言いたくないから「マクドナルド」って毎回フルで言ってる者、入店禁止

・元気がないときや関心がない話題のときにこいつあんま喋ってないなと思われたくないから、逆に元気があるときや関心がある話題のときに話す量おさえ気味にして調整してる者、入店禁止

・モテようとしてたまに俳優の間で喋ってしまう者、入店禁止

・中学で初めてヘアワックスつけたとき、量わからんくてスコールに降られたあとくらい髪ビショビショになった者、入店禁止

・富士額の者、入店禁止

・社会不適合者、入店禁止

・日本人男性、入店禁止

もっと多く学び、もっと大きい想像力を持つ必要がある。