COLUMN #2 we work here

Topic: ColumnWritten by Miho Koshiba
2021/8/9
[Column] #2 we work here

Companyと聞くと会社や企業をイメージしてしまいがちだが、語源は「共にパンを食べる仲間」。そこに「会社」らしき意味が加わったのは大航海時代。同じ船に乗り、リスクを承知で海に繰り出し貿易を始めた人たちが、自らのことを「Company」と呼ぶようになったそうだ。とはいえ、苦楽を共にし水も甘いも分かち合うということでは会社よりも仲間という意味に近い。そして現代、「Company」は「仲間」の意味を超えて「会社」という意味で捉えられているように思う。それは、雇う側と雇われる側が明確にあり、今や株式会社は株主のものとされ仲間なんていう概念はどこかへ行ってしまったかのようだ。一方、人々は会社内だけにとどまらず、仲間を求めているのではないだろうか。


MIDORI.soがスタートして早10年。ようやくシェアオフィス・コワーキングスペースが市民権を得てきたが、その背景の1つはいい仲間を欲していることのような気がしている。働くことと生きることの分断が少なくなってきた結果、会社や肩書きの枠を超えていい歳した大人たちが集まる。しかも自身がそれぞれ「働く」目的を持っているから、損得も不埒な感情もなく集まる。もっと言ってしまうと、イノベーションが起こるなんて最初から期待なんてない。ただ偶然その場に集い、互いを知って仲良くなる。そんな関係や状態が心地よいのだ。そして心地良いその状況で働くことが、これまた心地よいのだ。実際、私は2011年の震災でやばいこのまま死ねない!と揺れるオフィスビルの机の下にうずくまりながら心で叫び、その年に会社を辞めてMIDORI.soの立ち上げに加わった。MIDORI.soを通じて多くのユニークな仲間たちに出会うことができ、私の生活は緩やかに一変した。働くことを通じて分野問わず仲間がいることは、お金にも変え難いことのようにも思う。

また、フリーランスとか会社員とかクリエイターとかとかとかそのような区分も必要としない。あなたは何ができて、何が好きなの?何がやりたくないことなの?何がやりたいことなの?そこなのだ。そんなことを互いに理解する仲間がいるという安心感。そしてその結果生まれる仕事たち。それがこれからの社会を生きる上できっと重要なことなのではないか。なんだか漠然としてしまってきたので今日はここで。最後に、、、MIDORI.so is not a company(会社) but you make a good company(仲間) at MIDORI.so!! ということなのだ。そのような状況を楽しみながら作っていきたいものだ。

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