COLUMN #168 青山でサメをさばきます。

Topic: ColumnWritten by makoto suzuki
2025/1/10
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年末にサメが届いた。しかも6匹。とりあえず冷凍庫に全部放り込み、サメでパンパンな状態で新しい年を迎えた。大量のサメをどうやってさばくか・・・考えた末に、MIDORI.so AOYAMAでサメのイベントを開催することになった。サメに触って、学んで、さばいて、美味しくいただきましょう。参加者大大募集中です。


はじめまして、鈴木允と申します。MIDORI.so NAGATACHOが拠点で、職業はフリーランスの漁業コンサルタント。衰退する日本の漁業を復活させるべく、日本各地の漁業会社や行政の人たちと一緒に仕事をしている。離島の魚の流通経路を開拓したり、漁業者の担い手を育成したり、水産物の国際認証を取得したり。そのかたわら、海と魚について発信する活動をしている。


2019年にMIDORI.soに入居した。「大きなキッチンがある」というのがMIDORI.soに決めた大きな理由だ。魚がさばけて、お酒が飲めて、価格がリーズナブルなスペースを探していたら、MIDORI.soはそれらの条件に合う完璧な場所だった。パソコン置いて仕事もできるし。


漁師さんから魚を送ってもらい、キッチンでさばいて、ランチタイムにお刺身定食を出す、お魚ランチ会をコロナ前にはよく開催していた。対馬のサバとか、勝浦のカツオとか、屋久島のトビウオとか。ランチ会がきっかけになって、元コミュニティオーガナイザーの川合沙代子と一緒に、「おさかな小学校」という親子向けのオンラインの学校をはじめた。毎週土曜日に、マグロやイカなどの身近なおさかなを入口に、海、魚、漁業、食文化などの話をしている。


毎年1月は「サメ」がテーマ。大量のサメが届いたのも、授業のためだ。1月4日に授業をやって、オスとメス1匹ずつさばいた。シロザメは胎生なので、メスのお腹からは赤ちゃんザメが出てきて、子どもたちは大興奮。


それにしても2匹の注文に対して6匹送ってくる魚屋さんはアバウトすぎる。まだあと4匹あるので1月16日の夜に青山でサメをさばきます。題して、「大人のおさかな小学校」。本物のサメ肌を体感し、赤ちゃんザメを取り出し、化粧品・肝油のもととなる肝臓を観察する。サメは数が減って絶滅危惧種に指定されている魚種も多いので、インプットしておくと、サステナビリティ界隈で仕事している方は引き出しが増えるかも。


ぼくがさばいたサメは、料理人・北野みきさん(みっさん)が即興で料理してくれる。青山まで地下鉄でサメを運ぶ絵にも笑えて来るが、新しい拠点、MIDORI.so AOYAMAをどんな実験の場にできるのか、楽しみだ。

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