COLUMN #38 nib shibuya

この1年間でMIDORI.soは、馬喰横山と渋谷に新しく2つの拠点をオープンした。表参道の拠点がなくなるときに、グラフィティアートのプロジェクト「UNWRAPPING PROJEKT」を行ったのが去年の夏のことだと思うと、月日が経つのは早いものだ。
そのプロジェクトのプロデューサーである飯田昭雄さんにInstagram Live上でインタビューをした時のことは今でもはっきり覚えている。当時発行したタブロイドの表紙に書かれた「NEW BEGINNING」はまさしく昭雄さんの言葉であり、MIDORI.so 表参道が終わることは新しいことへの始まりだと明言していた。
「UNWRAPPING PROJEKTはいろんな人の力を借りて成り立っていたんだよね。みんなで汗をかきながらDIYするのがMIDORI.soのアティテュードだし、それが良質なカオスをつくりだしているんじゃないかな」と、昭雄さんは言っていた。
仲間と時間を共有することに価値がある。だから場所がなくなっても思いは残り続ける。昭雄さんは、それをNEW BEGINNINGという言葉で表現したのだろう。
(昭雄さんとのInstagram Liveは、灼熱の表参道でそれこそ汗をかきながらプロジェクト全容を語っていただいたにもかかわらず、残念ながらアーカイブがうまく保存されなくて、あの時にかいた冷や汗も、忘れられないものとなった。改めて、ここでお詫びします。)
今、COMMUNEがあった場所には駐車場しかない。でも、その場所を見た時に「寂しい」と思うことは、私たちの中で何かが引き継がれている証拠かもしれない。馬喰横山や渋谷でも、私たちがMIDORI.soで感じた「らしさ」を持ち寄って、たとえその場所がなくなったとしても残るものを作り上げていきたい。
MIDORI.so Newsletter: