COLUMN #191 黒崎さんとの旅

2025年春、MIDORI.soの創業者・黒崎輝男さんとヨーロッパを旅した。

パリに着いて最初の待ち合わせ場所に指定されたのは、サンジェルマンの老舗「brasserie Lipp」。お店の前で待っていると、交差点の向こうから、いつもの黒崎さんと、パリで暮らしている黒崎さんの友人2人がやってきた。それぞれに挨拶をして店内に入った。

まずはワインを頼み、せっかく初めてのパリなんだからと、エスカルゴをはじめとした伝統的なフランス料理を勧めてもらいオーダーした。黒崎さんとどうやって出会ったのか、これまで一緒にどんな仕事をしたのか、そしてそれぞれが今何をしていて、なぜ自分たちがここに来たのかを話していった。

パリの次の日も、そしてストックホルムやミラノに行っても、朝・昼・晩、同じように黒崎さんと、黒崎さんの友人と食事をともにした。みんな口を揃えて、黒崎さんと出会って、仕事をして、彼に人生を変えられたんだよと教えてくれた。観光地にはほとんど行かなかった。黒崎さんは「旅の仕方は生き方が出るからね」と言っていた。

そしてついに6月20日、東日本橋にMIDORI.so NIHONBASHIがオープンした。

宿泊機能も備えたこの拠点で、この旅で出会った人々と同じように、ここに来てくれた人たちによくしてあげる。MIDORI.soのメンバーを紹介したり、コミュニティーランチに誘ったりして、来てくれた人たちと新しい仕事を生み出していきたい。今回は小さなビルだけれど、来年にはもっと大きなビルでやりたいと思う。

MIDORI.soを海外にもつくりたいと思っている。今月、黒崎さんが物件を探しに行ってくれている。秋には私もまたヨーロッパを訪れたいと思う。世界中の人たちと一緒に働きながら、そこを訪れる旅をする。そしてまた新しい仕事が生まれる。その状況をつくっていきたい。

“働く”ことは旅を豊かにして、旅は新しい“働く”をもたらしてくれる。

黒崎さんの旅の仕方、働き方を、少しでも真似していきたい。